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介護職は無資格では働けなくなる?2024年から義務化の研修とは

介護職は無資格では働けなくなる?2024年から義務化の研修とは

介護職は、未経験者や資格を取得しなくとも活躍しやすい職種です。しかし、2024年4月より「認知症介護基礎研修」を受講しないと無資格者は働けなくなることはご存知でしょうか。認知症介護基礎研修の義務化について、その他、初任者研修について解説をします。

目次

  1. 1.無資格の介護士ができる業務とは
    1. 介護士と介護福祉士の名称の違い
    2. 待遇・給与の違い
    3. 無資格でも可能な業務
  2. 2.介護無資格者の研修の義務化とその理由
  3. 3.介護無資格者が受けるべき研修とは
    1. 認知症介護基礎研修
    2. 介護職員初任者研修
  4. 4.見守りライフを使った人員配置で効率化
  5. 5.まとめ

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1.無資格の介護士ができる業務とは

介護の業務は無資格の方も挑戦し働き始められることは魅力の一つです。では、介護施設で働く上での資格の有無の差にはどのようなものがあるでしょうか。

介護士と介護福祉士の名称の違い

介護の資格の有無、その違いは名称にもあります。
介護士とは、資格の有無に関わらず介護業務に従事している人を総称して「介護士」と呼びます。その中で、介護系資格で唯一の国家資格である介護福祉士の資格を取得している人を「介護福祉士」と呼びます。

介護士は広義の意味があり介護職として働くすべての人を示し、その中で国家資格に合格し専門的な技術や知識をもった人が介護福祉士なのです。

待遇・給与の違い

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護福祉士の平均給与額は、33万1,080円、保有資格がない介護士の平均給与額は、26万8,680円でした。

なお保有資格とは、「介護福祉士」「社会福祉士」「介護支援専門員」「実務者研修」「介護職員初任者研修」のことを示し、いずれの資格もない者を「保有資格なし」と表現しています。

下記は常勤の平均月給をまとめたものです。

全体(サービス種別すべてを含む)
介護福祉士 331,080円
保有資格なし 268,680円

 

特養(介護老人福祉施設)
介護福祉士 360,840円
保有資格なし 291,940円

 

老健(介護老人保健施設)
介護福祉士 349,850円
保有資格なし 279,050円

参照元:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果

 

無資格でも可能な業務

施設の種類によって多少異なりますが「施設内における身体介護」と「生活援助」、「事務作業」が無資格であっても可能な業務です。

●身体介護(施設内のみ)

身体介護は利用者の体に直接触って行う介助、つまり入浴介助や衣類の着脱、体位変換のことを指します。本来、身体介護は資格を所持していないと実施することはできません。しかし介護施設内の場合、介護福祉士の指示のもとであれば身体介護を実施することができます。

●生活援助

食事の準備や片付け、清掃、洗濯、買い物などの利用者に触れないサポートを指します。こちらは無資格者でも問題なく実施できます。

●事務作業

施設の受付や電話対応、備品の発注・管理、レクリエーションの企画・準備などがあり、これらの業務は無資格でも可能です。しかし介護給付費の請求などは専門的な知識や資格が必要になります。

 

2.介護無資格者の研修の義務化とその理由

2024年4月から介護無資格者に対する「認知症介護基礎研修」が義務化されることが決定されました。 居宅介護、施設介護等、働いている施設の要件は問わず、直接介護に携わる人はすべて対象です。

厚生労働省は前回の2021年の介護報酬改定で「認知症介護基礎研修」の義務化を決定。3年間の猶予期間を設け、2024年4月から完全適用しました。つまり介護職で無資格の職員は、受講していない場合、働くことができなくなります。

この決定の背景には、高齢者の増加に伴う介護需要の拡大や、介護の質を向上させるための取り組みが挙げられます。介護の現場で働く者がより専門的かつ質の高いサービスを提供でき、資格を持たなくても、研修を通じて得られる知識やスキルを習得することを目的としています。

 

3.介護無資格者が受けるべき研修とは

認知症介護基礎研修

介護に関わる全ての者の認知症対応力を向上させていくため、介護に直接関わる職員が受講するよう義務づけられました。

認知症介護基礎研修は、認知症の人を介護するうえで必要な基礎知識・技術の習得を目的とした公的研修です。認知症介護に関する公的研修はいくつか種類があり、認知症介護基礎研修はその入門として位置づけられています。動画視聴時間の他に、確認テスト、自己ワーク等に時間がかかるため個人差はあるものの、受講時間が短くeラーニングで150分程度、1日で修了することが可能です。

カリキュラムの例は以下です。

認知症介護基礎研修カリキュラム

なお、受講の対象となる職員(新卒・中途を問わない)が新たに入職した場合は、入職後1年以内に受講する必要があります。

【受講言語】

介護施設では、外国人の職員も多く働かれています。日本語が難しい場合でも、受講が可能なので必ず受けましょう。
状況に合わせ受講方法を選択することも可能です。

・日本語(字幕ガイド、音声ガイドの有無、やさしい日本語N4レベル)
・他の言語(英語、ベトナム語、インドネシア語、中国語、ビルマ語)

【受講までの手続き】

事業所のある各地域によって申請順序が異なる場合がありますので詳しくは自治体の情報をご確認ください。以下は、手順と準備すべきものです。

① 事業所の登録をする
・介護保険事業所番号
・事業所代表メールアドレス(複数事業所がある場合、事業所ごとにメールアドレスが必要です)

② 受講者の登録をする
・事業所コード、事業者名
・メールアドレス

③ 受講料の支払いをする
・受講料

【受講料】

税込3,000円

【免除される人】

●医療、福祉関連の資格を持っている人
医師、看護師、准看護師、介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、生活援助従事者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員養成研修一級課程・二級課程修了者、社会福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、栄養士 など

●一定の研修を修了している人
・認知症介護実践者研修、認知症介護実践リーダー研修、認知症介護指導者研修などを修了済みの人
・福祉系高校で認知症に関わる科目を受講し、卒業している人
・養成施設で認知症に関わる科目を受講し、履修を証明できる人

 

介護職員初任者研修

特別養護老人ホームや介護老人保健施設で働く介護無資格者にとって、質の高いサービス提供には専門的な知識とスキルが求められます。そこで、無資格でも安心して働けるように整備された研修プログラムとして注目されているのが「初任者研修」です。

介護職員初任者研修とは、「初任者研修」とも言われ、介護職のとしてのスタート資格です。研修を修了することで、身体に触れる身体介護が可能になります。。義務ではありませんが、さまざまなメリットもあるため受講するのがベストです。

この研修は、無資格者でも介護の基礎知識や技術を習得し、現場での業務に必要なスキルを高めるためのプログラムです。介護福祉士の資格を持っていなくても、これを受講することで、専門的な知識や技術を身につけ、質の高い介護サービスの提供が可能となります。

【受講資格】

在宅・施設を問わず介護の業務に従事しようとする人すべてが対象で、受講資格は特別ありません。無資格、未経験者の誰もがチャレンジしやすい資格です。

【どこで】

初任者研修を開催しているスクールはすべて各都道府県の指定を受けた養成機関です。 認定機関の名称がスクールであっても、各都道府県が認定した資格として通用します。

【受講方法】

初任者研修は、通信学習のみでは取得することはできません。講義と実技演習が設けられおり、実技演習には通学が必須になります。

【期間】

1.5ヶ月~4ヶ月で取得するのが一般的です。
通信講座であっても、通学が必須になるため、週に3日ほど平日を含めた通学が必要です。 働きながらの場合は、土日コースを選択すれば最短で3.5ヵ月ほどで修了できるようです。

【費用】

相場は5~8万円。
厚生労働省のカリキュラムで実施する内容は定められているため、金額によって学習内容に差が生じたり、とれる資格に差がでることはありません。
通学しやすい日程の設定や振替授業の有無、教室の立地、人材確保のために介護事業所がスクールを併設したり、キャンペーンを実施してる場合等で金額に差があります。

【カリキュラム】

初任者研修は、介護の経験がない人でも理解できるようにカリキュラムが組まれています。 講義のほかに演習で学ぶこともあります。
カリキュラムは全部で10項目、130時間です。

初任者研修の研修科目及び研修時間数

講義と演習を実施し、講座修了後、筆記試験を受ける必要があります。 筆記試験は記述、選択式ともに出題され1時間程度、70点以上で合格となります。 カリキュラムで学んだ内容の確認程度であり、難易度はそれほど高くはありません。 不合格の場合は、再試験を受けることができます。 科目数や学習時間が少なく設定されており、介護職の未経験者であっても取得しやすい資格であるといえます。

初任者研修のメリットとポイント

初任者研修資格を持たないままでも、施設での介護の仕事をする分には可能ですが、訪問介護(ホームヘルパー)になる場合は初任者研修以上の資格を持つことが定められています。

また、研修修了後は、キャリアアップや給与UPの可能性も広がり、将来的なキャリア形成に寄与します。実際に、保有資格なしの平均給与額が26万8,680円に対し、初任者研修を修了した平均給与額は30万240円と給与平均がUPしています。自らの職業生活をより良くするためには、積極的に研修を受けることが重要です。

介護職のキャリアパス

また、初任者研修を修了すると、次は「介護福祉士実務者研修」、「介護福祉士」、「認定介護福祉士」「ケアマネジャー」などに挑戦することができます。介護の仕事は着実にステップアップすることができる仕事です。

 

4.無資格でも見守りライフを使った人員配置で効率化

無資格の介護職員において可能な業務の一つに「見守り」業務があります。 夜間、職員の人員が少なく中、経験の浅い方にとっては不安な時間です。 1フロアを全て確認することは難しく、介助が間に合わず転倒転落の危険が大きいのも夜間です。床マットセンサーや赤外線センサーなどを居室に設置していても、かえって混乱させてしまいます。

見守りライフであれば、1フロア全体の居室の状況を1画面で確認が可能です。色とピクトグラムで表示されるので、今どのような状況かを無資格の新人であっても判断が可能です。 さらに、夜間も確認できるカメラ機能もあるため、居室を1つずつまわる必要もなく、利用者様の睡眠を妨げることもありません。

 

5.まとめ

2024年4月から「認知症介護基礎研修」は必須の研修となります。うっかり忘れていたということのないように必ず受講をしましょう。また、任意ではありますが介護職員初任者研修を修了すると給与面やできる業務の幅が広がりキャリアを広げる一歩となります。

人材不足が叫ばれる昨今、未経験者、無資格方の採用は今後も増えていくことが考えられます。

新人職員が多くとも見守りライフを活用することで、業務が効率化され、現場の負担が軽減され、職員はより質の高いサービス提供に注力できます。

従業員一人ひとりの成長をサポートし、働きやすい環境づくりが今後ますます重要となっていくでしょう。

より良い介護サービスを提供するためにも、見守りライフの導入を検討してみるのはいかがでしょうか。

 

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