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見守りライフブログ

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介護施設の人員配置基準とは?ポイントと注意点を徹底解説

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介護施設は事業所の規模や入居者の人数に応じて、決められた人員を適切に配置することが義務付けられています。スタッフの離職などにより、人員変更や配置の見直しに迫られている事業所も多いことでしょう。

今回は施設ごとに定められた人員配置基準について、詳しく説明します。

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1.介護施設の人員配置基準とは

介護施設の人員配置基準とは、入居者に対して配置すべきスタッフの人数を定めたもの。いわゆる施設の人員体制を指します。なぜ人数が定められているかというと、品質の高い介護サービスを提供するためには、一定数以上の人数をかけなくてはいけないからです。現場で起こりうる想定外のトラブルを防ぎ、万が一事故などが発生しても、早めの発見と迅速な対応ができるよう、日々体制を整えることが求められているのです。

それでは施設での「人員」とは、何を指すのでしょうか。具体的には、介護職員や看護職員、ケアマネジャーなど介護に関わる人を指します。人員配置基準の人員とは、次のような職種があります。

職種 役割
介護職員 生活全般のサポート。食事や排せつ、入浴、掃除などを担当する
看護職員 入居者の健康管理
生活相談員 利用者や家族からの相談ごと、医療機関との連絡調整などを行う
機能訓練指導員 入居者のリハビリを担当
ケアマネジャー 介護ケアプランの作成

ただし介護施設の規模や種類により、配置が必須ではない職種や、職場に求められる知識、経験も異なります。

多くの介護事業所で聞かれる「3:1」という言葉。一度は耳にした人もいると思います。これは、入居者3人に対し、最低1人の介護職員または看護職員を配置しなければならないという意味です。介護保険法に基づき、介護施設は入居定員に対して職員配置数の必須基準が国から決められています。注意したいのは、3人に1人の介護・看護職員が常駐しているわけではなく、常勤スタッフの総数が「3:1」ということなのです。

2.各介護施設の人員配置基準

それでは、介護施設ごとにどのような人員配置基準があるのでしょうか。それぞれの施設で定められている人員配置基準を見ていきましょう。

特別養護老人ホーム の人員配置基準

特別養護老人ホームでの介護スタッフの配置は、入居者3人につき1人以上です。そのほか、人数の規定以外にも、常勤・専従といった規定が設けられています。介護職員の場合、職員数は常勤換算(常勤1名以上必要)で数えなければなりません。また、スタッフは原則専従です。業務に支障がない場合に限って、機能訓練指導員などとの兼務ができます。さらに従来型とユニット型を併設している施設の場合、介護スタッフは専従者のみ人員として認められますので、注意しましょう。

職種 人員配置基準
施設管理者 1人(社会福祉事業に2年以上従事した者のみ)
介護職員 入居者3人につき常勤1人以上
看護職員 入居者3人につき常勤1人以上
医師 入居者の健康管理や療養上の指導に必要な人数
生活相談員 入居者100人につき常勤1人以上
(社会福祉主事、社会福祉事業に 2年以上従事した者のみ)
機能訓練指導員 1人以上
栄養士 1人以上(入所定員40名未満で一定条件を満たす場合は不要)
ケアマネジャー 入居者100人までは常勤1人以上、それを超えると追加

介護老人保健施設の人員配置基準

職種 人員配置基準
施設管理者 1人
介護職員 入居者3人に対して1人以上
看護職員 入居者3人に対して1人以上、看護師は7分の2程度を確保
医師 常勤1人以上
支援相談員 入居者100人までは1人、それを超えると追加
機能訓練指導員 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれかが入居者100人に対して1人以上
栄養士 入居者100人以上の場合、1人以上
ケアマネジャー 入居者100人までは1人、それを超えると追加

介護付き有料老人ホームの人員配置基準

職種 人員配置基準
施設管理者 1人
介護職員 入居者3人に対して1人以上
看護職員 入居者30名までは1人(入居者50名増ごとに1人追加)
医師 常勤1人以上
支援相談員 入居者100人までは1人、それを超えると追加
機能訓練指導員 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれかが1人以上
ケアマネジャー 入居者100人までは1人、それを超えると追加

住宅型有料老人ホームの人員配置基準

住宅型の有料老人ホームは、比較的元気な人の利用が想定されているため、人員配置に関する基準を特に設けていません。施設が提供するサービスに対して、適切な人員配置ができていれば良いとされるためです。

職種 人員配置基準
施設管理者 1人
介護職員 必要数
看護職員 必要数
生活相談員 必要数
機能訓練指導員 なし
ケアマネジャー なし

サ高住の人員配置基準

サ高住は「サービス付き高齢者向け住宅」の略で、安否確認などの介護サービスがついた賃貸住宅のことです。サ高住には2つのタイプがあります。1つは「一般型」。介護の必要がない、または要介護度の低い高齢者が住む住宅です。2つめは「介護型」。要介護度が高く、介助サービスが必要な高齢者が住む住宅です。

社会福祉法人、医療法人、指定居宅サービス事業所等の職員・医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、ヘルパー2級以上の資格を有する者のいずれかが少なくとも日中常駐し、状況把握サービス及び生活相談サービスを提供することとしています。

職種 人員配置基準
介護職員 日中1人以上
看護職員 日中1人以上1人(介護型)

グループホームの人員配置基準

グループホームは認知症を対象にした少人数の介護施設です。認知症介護に関する知識を持ったスタッフが比較的多く配置されています。グループホームは2ユニットまでが最大定員で、1ユニット5〜9名とされています。

職種 人員配置基準
施設代表者 1人(認知症の介護従事経験者のみ)
施設管理者 1ユニット(5〜9人)ごとに1人(3年以上の認知症介護従事経験者のみ)
介護職員 入居者3人に対し1人以上(1つの事業所における入居者の上限は18人)
ケアマネジャー 1人以上 
※計画作成担当者 ユニットごとに1人
(最低1人はケアマネジャー)

デイサービスの人員配置基準

デイサービスは上記の他の施設と違い、日帰りのサービスを行う通所介護の施設です。要介護状態の利用者が通い、入浴、排せつ、食事などといったケアや機能訓練を行い、生活機能の維持や向上を目指します。利用者が10名以上のデイサービスにおける人員配置基準は以下の通りです。

職種 人員配置基準
施設管理者1人 1人
介護職員 利用者15人までは1人以上
(利用者16人以上は5人増ごとに1人追加)
看護職員 1人以上
生活相談員 1人以上
機能訓練指導員 1人以上

3.常勤換算とは

人員配置基準には「常勤換算」という説明がよく出てきます。それでは、必要な人員配置人数を算出するために出てくる「常勤換算」について解説します。

デイサービスの人員配置基準

常勤換算とは、施設で働く人の平均人数です。施設では皆が正社員で常勤勤務しているわけではありません。パートやアルバイト、夜勤といった時短勤務の職員もいます。働く人の正確な人数を算出するために、非常勤職員も通常の常勤の人、1人あたりの仕事量に換算する必要があります。人員配置基準違反を防ぐために、非常勤職員の勤務時間を「常勤スタッフが何人働いているか」に換算し、人数を割り出します。

常勤換算の計算方法

介護施設全体での常勤換算の人数を算出するには、スタッフ1人ひとりの勤務時間や休日の日数などを正確に把握することが必要になります。計算の手順は下記の3つになります。

1 常勤の人数と週あたりの労働時間を把握

常勤の人数を求める数式は

常勤換算人数=常勤職員の人数+(非常勤職員の総労働時間÷1人の常勤職員が勤務すべき時間)

仮に介護施設に常勤職員が14人いて、週に40時間の勤務時間が定められているとします。

 

2 非常勤職員の労働時間を計算する

非常勤職員の労働時間を合算します。

●(非常勤)Aさん 週24時間勤務

●(非常勤)Bさん 週20時間勤務

●(非常勤)Cさん 週24時間勤務

●(非常勤)Dさん 週16時間勤務

24+20+24+16=84 4人の合計で84時間。

 

3 常勤と非常勤の平均人数を合算する

1で紹介した数式に数値を当てはめます。非常勤職員の総労働時間である84時間から、常勤職員の週間の勤務時間である40時間で割り算をします。

84÷40=2.1

よって、非常勤職員の常勤換算人数は2.1人になります。

次に行うのは、常勤の人数と、非常勤職員の常勤換算の人数の足し算です。この介護施設は常勤が14人、非常勤職員の常勤換算の人数は2.1人。

よって、 14+2.1=16.1

この施設の常勤換算の人数は16.1人になります。

4.人員配置基準の注意点

介護施設の人員配置基準は、入居者に良質なケアの提供を目的に義務付けられているものです。人員配置基準を満たさない場合は質の高い介護の維持が難しくなることから、介護施設に対して行政処分が行われることがあります。

6年以内に1度行われる施設の実施指導の際に、人員配置基準の違反が疑われると、行政から監査が入ります。そこで違反があると判断された場合、以下のような処分が下されます。

  • 事業の一時停止
  • 減算
  • 新規入居者の受け入れ禁止
  • 指定取り消し

なかでも、介護事業者の指定取り消しは大変重い処分となります。介護事業は都道府県知事の指定を受ける必要があるため、取り消し処分となると、5〜10年は再度指定を受けられなくなります。事業の停止や指定取り消しの処罰を受けると、職員や入居者の生活にも自ずと影響が出てきます。このようなルールについては事前に知っておくとよいでしょう。

5.まとめ

厚生労働省が2020(令和2)年11月に発表した「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の報酬・基準について」によると、全国の介護老人福祉施設から人員配置基準について様々な意見が上がっていることがわかります。

・介護職員以外の人材確保も大変であり、同一敷地内であれば一定の上限を決めて兼務可能とすれば、人材の有効活用が可能でないか。
・多床室とユニット型を併設する特養は、それぞれで配置基準を満たすことが求められているが、収支状況も踏まえると対応を検討する必要があるのではないか。
・育児・介護休業を取得した場合の常勤配置の取扱いについては、診療報酬と同様に、介護報酬においても特例を設けるべき。
・常勤配置への短時間勤務の特例について、1日を通じての職員の負担やサービスの質の低下につながらぬよう、配慮すべき。
・現行の人手不足の中で、サービスの質の担保に留意しつつ、柔軟な人員配置を認めるべき。
・人員配置基準は、適切な人数として定められているものであるから、柔軟な人員配置として直ちに人を減らすという 方向に流れないようにすべき。
・同一敷地内の広域型特養と小規模多機能型居宅介護の管理者や介護職員の兼務が認められていないが、管理者の兼務や併設事業所との現場職員の兼務については、幅広く認めるべき。
・職員の専従要件につき、勤務継続可能な職務、職場環境の改善などのあり方や負担にも留意しつつ、見直しを検討すべき。

介護人材の人手不足から、「3:1」の人員配置基準は厳しいのでは。もっと柔軟に考えるべきなのではという意見が出されました。

そこで規制改革推進会議は、上記の人員配置基準に関する議論を進めました。すると、2022(令和3)年12 月には医療・介護ワーキング・グループにおいて、特定施設(介護付き有料老人ホーム)を経営する事業者から、特定施設の人員配置基準の柔軟化に関する提案がありました。

・利用者それぞれのケアの計画と実績の差異や体調の変調を踏まえたケアニーズの予測に関す るビッグデータ解析やセンサー類の最大活用により、現行法上のいわゆる3:1の人員配置 基準よりも少ない配置職員数で介護サービスの提供を実現できる見通しであること。
・人員配置基準の柔軟化を特例的に許容することの妥当性を判断するため、国の関与の下での 実証事業を行い、問題がなければ、早期の制度化を希望すること。
・特例の制度化に当たっては、当該介護事業者における介護職員の処遇改善を図りたいこと。

厚生労働省は2022(令和4)年4月頃より、上記の提案が可能かどうか、実証事業を行っています。実際、全国老人福祉施設協議会からは次のような反発意見が上がっています。

・介護は高度な対人サービスであり、モノづくりで培われた生産性向上ノウハウはそのまま当てはまらない。
・介護職員の削減は、ケアの質の低下、職場環境の悪化につながる可能性が高く、生産性向上は単純な人減らしを目的としたものであってはならない。
・生産性向上は、事業者の利益ではなく、利用者が受けるケアの質が高まること、職場環境改善(職員の処遇改善、職場の魅力アップ)で実を結ばなければならない。
・特殊な条件のもとで成立する基準を、介護施設一般に適用すべきではない。

今後「3:1」の基準が「4:1」になるかは、まだ実証実験段階で見通しが立ちません。しかし、規制改革推進会議の医療・介護・感染症対策ワーキング・グループの委員から冒頭に語られたのは、デジタルテクノロジーの活用です。この流れがとどまることはありません。

トーテックアメニティの「見守りライフ」は、日中だけでなく、特に職員の人数が少なくなる夜勤帯にも効果を発揮するセンサーマットです。入居者のベッド下に敷かれる一般的なセンサーマットとは違い、「見守りライフ」はベッドの四つ脚の下に設置します。

「離床」だけでなく、「在(臥床)」「ベッド上の動き出し」「起き上がり」「ベッド端に座る」の5つの動作を検知することができます。瞬時に反応し、介護スタッフのスマートフォンに現在の状況が伝達されます。利用者の様子を居室に行かずとも確認が可能なため職員の負担軽減に貢献します。

仮に人員配置基準が「4:1」へと移行となった場合、現状余裕のない介護施設は職員の負担が増加し、介護サービスの質の低下が見込まれます。実証実験段階の今、積極的に介護ICTを導入し、職員にICTの力を実感して、余裕を持ったケアに取り組んでもらう。その舵を切るのは、施設管理者に委ねられています。

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