介護のデジタル化で夜間訪室を削減し、
入居者の睡眠時間が約30分増加
一般財団法人日本老人福祉財団 介護付有料老人ホーム佐倉<ゆうゆうの里>様
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お話を伺った方
一般財団法人日本老人福祉財団 介護付有料老人ホーム佐倉<ゆうゆうの里>
左:課長 柵木 様
中:主任 松本 様
右:介護職員 秋吉 様
導入前の課題・決め手
- 夜勤職員の負担が大きく、安全な介護が提供できないのではないかという不安を抱えていた。
- 状態検知の精度が高く、通知の速度が速い。
- 予算に合った価格帯で、十分に費用対効果を見込めると感じた。
- 荷重センサーによる見守りだけでなく、必要な方にはカメラを連携して映像による見守りができる。
導入効果
- 安否確認のための訪室を7割削減できた。
- 入居者の睡眠時間が平均27分増加すると共に、睡眠の質の改善に成功した。
今後の展望
- 重度化予防や自立支援に役立てたい。
- 介護時間の削減を実現したい。
導入前の課題・決め手
夜勤職員の負担が大きく、安全を担保できない不安感
見守りシステム自体は以前から補助金を使って、法人の一部施設に数台規模で導入・使用していましたが、なかなか全床導入に踏み切れずにいました。情報収集のために訪れた展示会で見守りライフと出会い、入居者の安全と夜勤職員の負担軽減を目的に、当施設では全111床に見守りライフを導入しました。
見守りライフを導入する前は、夜勤職員の心身への負担が大きく、職員自身も安全な介護が提供できないのではないかという強い不安を抱えていました。例えば、転倒リスクの高い入居者が深夜になっても落ち着かなかったり、ナースコールやマットセンサーからの通知が重なったりすることで、その対応に追われてしまう状況が数多く発生していたためです。マットレスに敷くタイプのセンサーやカメラセンサー等の導入も検討しましたが、反応速度や精度が求めるレベルではなく、また、価格が予算に合わなかったこともあり導入を見送っていました。
見守りライフは入居者の動きを検知するだけでなく、夜間の睡眠状況や離床回数といった生活リズム、体重、脈拍・呼吸数などの把握ができます。検知精度・速度ともに高水準でニーズを満たしており、価格的にも十分に費用対効果を見込めると感じて導入を決めました。また、施設で使用している介護記録システムの「ケアカルテ」(ケアコネクトジャパン社製)や既存のナースコールとの連携が可能で、映像による見守りが必要な入居者にはカメラ機能が追加できる点も導入の決め手となりました。
導入効果
安否確認だけの訪室を7割削減し、入居者の睡眠状況も大幅に改善
見守りライフを活用することで、夜間の安否確認のための訪室を38件から10件に、なんと7割削減することに成功しました。これにより、職員の業務負担軽減はもちろん、入居者の睡眠状況が大幅に改善されました。
9名の入居者に対して行っていた夜間3回の安否確認を全て見守りライフに置き換えたところ、睡眠時間が平均27分も増加しました。加えて増加した27分の内21分は深い睡眠との分析結果を得ており、睡眠の質の改善にも効果を発揮していることがわかりました。こうして睡眠状況が可視化されたことで、入居者の睡眠不足による体調不良にも職位が気づけるようになりました。ケアプランの見直しや、医師にデータを共有することで入居者の服薬の見直しにつながった事例もあります。このように、見守りライフは入居者のQOL向上と職員の負担軽減に役立っています。
また、ベッドからの転倒転落事故についても月平均19・5件から10件に減少しました。半減したと明言するには長期的に検証する必要がありますが、入居者の安全確保にも効果的だと評価しています。![](/dcms_media/image/case_sakurayuyunosato.jpg)
今後の展望
重度化予防や自立支援のために
導入から半年程で見守りライフの導入効果を実感している部分もあるのですが、ようやく施設全体で新しいシステムに慣れてきたというのが実情です。これからも効果検証を行い、その結果を踏まえて法人内での展開を進めていきたいと考えています。
見守りライフだけでなく、ノーリフトケアや施設毎に取り組んでいるアクティビティなどの複合的な効果で、重度化予防や自立支援につなげていき、結果的に介護時間の削減を目指していきたいです。