職員の負担軽減とコミュニケーションの円滑化を目指した
見守りライフとインカムの導入
社会福祉法人雪野会 特別養護老人ホーム万葉の里 様

お話を伺った方
社会福祉法人雪野会 特別養護老人ホーム万葉の里
島川事務長
見守りライフ導入の背景
- 特養とケアハウスが隣接しており、夜間は3名体制で両施設の見守りを行うため職員の負担が大きかった。
- 人感センサーや床マットセンサーで見守りを行っていたが、誤報が多く職員の負担になっていた。
- 夜間にセンサーからの通知が多いと、対応のために職員が十分な休憩を取れないことがあった。
インカム導入の背景
- 朝礼や引継ぎ、ナースコール対応のタイミングでしか職員間のコミュニケーションが取れず、情報共有の機会が不十分だと感じていた。
見守りライフ・インカムに期待する効果
- 全職員の目に留まる位置にモニターを設置し、居室の状態を見える化することで通知の見落としを無したい。
- 居室の見える化により、職員の負担軽減と利用者様の転倒・転落事故防止につなげたい。
- 夜間の訪室回数を削減し、職員の精神的・身体的な負担を軽減したい。
- 見守りライフで利用様の状態をリアルタイムに把握し、インカムで情報共有すること適切かつスムーズな対応を実現したい。
職員の負担軽減を目指した ICT 機器の導入
当施設の敷地内には特別養護老人ホームに加え、ショートステイやケアハウスが隣接しています。これらの施設の利用者様の総人数は60人強いらっしゃいますが、夜勤の見守りは3名体制で行っています。施設の構造上、特別養護老人ホームとケアハウ間には距離があり、特別養護老人ホームの利用者様を対応している間にケアハウスの利用者様からナースコールが鳴ると、すぐに駆けつけられないことが課題でした。また、ナースコールからの通知が多いと、対応にあたる職員が十分な休憩を取れないこともありました。
見守りライフ導入前は、人感センサーや床マットセンサーで見守りを行っていましたが、センサーからの通知を受け取ってすぐに駆けつけたとしても、対応が間に合わないことも課題でした。これらのセンサーは誤報も多く、センサーからの通知が夜勤職員の負担となっていました。 これらの課題を解決し、職員の負担を少しでも軽減するために見守りライフを導入しました。
また、職員間の情報共有を円滑化するために、見守りライフ導入に合わせてインカムも導入しました。これまでは朝礼や引き継ぎ、ナースコール対応のタイミングといった定例的な機会でしか職員間のしっかりとしたコミュニケーション機会がなく、情報共有が不十分だと感じていました。 見守りライフで利用者様の状態をリアルタイムで把握し、インカムで常時の情報共有を行うことで適切かつスムーズな対応につながることを期待しています。
全職員の目に留まるモニ ターで居室を見える化
まだ導入して間もないため、少しずつ見守りライフを活用し始めている段階です。
見守りライフの通知は職員が持ち歩くスマートフォンで受信していますが、大きな画面でも確認できるように詰所にモニターを設置しました。廊下や職員用の食堂からも見える位置に設置することでリマインド効果や、コミュニケーションや連帯感も向上させ、見守りライフからの通知を見落とす心配がありません。
モニターで全職員がすぐに利用者様の状態を確認できるようにすることで、導入目的でもある職員の負担軽減と、転倒・転落事故の防止につながると期待しています。

データを活用したより良い ケアの提供を目指して
まずは、見守りライフとインカムの運用を軌道に乗せることが直近の目標です。将来的には見守りライフで取得したデータの活用に力を入れていきたいと考えています。
見守りライフは睡眠時間や離床回数、体重、脈拍、呼吸数など、さまざまなデータを取得できます。これらのデータを活用し、利用者様の生活リズムを把握することで、一人ひとりに合った個別ケアに活かしていきたいです。
また、夜間帯のアラート履歴から職員の訪室回数を可視化することで、身体的な負担を数値化することを検討しています。これにより訪室回数の削減を職員に実感してもらうことを期待しています。
※本記事は、運用開始直後の取材に基づいた内容です。導入効果については、後日公開予定です。