加速する介護人材不足を見据え、
現場職員自ら介護業務の効率化を主導
医療法人社団中谷クリニック 介護老人保健施設リーブズ 様
お話しを伺った方
医療法人社団中谷クリニック 介護老人保健施設リーブズ
介護主任 熊谷 様
導入前の課題
- 離床前の動作を通知する手段がなく、転倒転落事故が発生していた。
- 訪室しないと居室の状態がわからないため、ケアの要否を判断するための不要な訪室が多かった。
- 現場職員が容易に使用できるシステム、体制づくりをしたい。
選んだ理由
- ベッド上の動作の検知速度、精度が優れている。
- ベッド上で入居者の体重測定ができる。
導入後の
成果・効果
- 転倒転落事故を未然に防ぐことができ、職員の心理的な負担が軽くなった。
- カメラ機能(見守りライフ『ワッチ』)で遠隔巡視が可能となり、訪室回数が減少した。
- 体重測定が職員1人でできるようになり、業務効率が向上した。
導入のきっかけ
職員が安心して働ける環境と入居者の安全の両立
当施設では介護業務の効率化および職員の負担軽減という目的のもと、現場職員が主体となって機器選定し、「見守りライフ」34台の導入を決定しました。
機器選定に際し、複数メーカーから説明を受けましたが、その中でも「見守りライフ」は、ベッド上での動きの検知速度・精度に優れ、ベッド上の入居者の体重を測定する機能があることから、施設のニーズとマッチし、即採用となりました。
入居者のほとんどが寝たきりや認知症など、重度の要介護者で占められるユニットに設置し、特に夜間帯の巡視削減や体重測定業務の負担軽減に繋がっています。
導入効果
見守りライフ『ワッチ』で遠隔巡視し不要な訪室を削減
導入から数カ月経過し、次の3つの効果をすでに実感しています。
まず1つ目は、介助が間に合うようになったということです。導入前は起き上がりなど離床前の時点で職員に通知する手段が無く、転倒転落事故が多かったですが、見守りライフで離床までの動きを細かく検知し、転倒転落事故を未然に防げるため、職員の安心にも繋がっています。
2つ目は訪室回数の減少です。これまでは認知症の方に動きがあった際、安全を考慮し、まず訪室しケアの要否を判断していましたが、現在はカメラ機能の見守りライフ「ワッチ」活用し、パソコン画面上で遠隔巡視が可能となりました。まず映像を見てからケアの要否を判断し、不要な訪室を減らすことで巡視の効率化を図っています。
職員の負担軽減はもちろん、過剰な接触が減り、入居者の安眠やプライバシー配慮にも繋がっています。また、カメラ映像から認知症の方を遠隔巡視する際、普段の癖や仕草から次の行動を予測することで、先読みケアが可能となりました。
3つ目は体重測定の負荷が減ったということです。認知症でじっとしていることが困難な方、寝たきりの方、体重の重い方などの体重測定業務の実態として、職員二人がかりの業務となるケースが多々ありました。見守りライフは入居者がベッドに寝ていれば、ボタンひとつで体重測定できるため職員の負担軽減、別業務をする職員の確保に繋がっています。
今後の展望
見守りライフとLIFEのデータから独自の介助指標を作成し、
高水準なケアを担保していきたい
見守りライフから取得できる生活リズムデータと、科学的介護情報システム(LIFE)のデータなどを組み合わせることで、より高精度にADLを評価し、独自の介助の指標を作り、業務運用体制を整備していきたいです。その指標に沿って業務運用することで、新しい職員でも安心でき、適切なケアが可能となり、さらにはケアの質のムラが減り、高水準のケアを担保できると考えています。
また、2024年に義務化される「BCP」を見据え、その一環としての活用も視野に入れています。昨今のように感染症が流行した場合でも、ケアの質を一定に維持したまま、事業継続が可能になることも期待しています。