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見守りライフブログ

記事公開日

生産性向上推進体制加算の委員会|設置方法・運営・PDCAをわかりやすく解説

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2024年度介護報酬改定で新設された「生産性向上推進体制加算」。 算定には 委員会の設置 が必須ですが、 「何を話せばいい?」「新たに会議をはじめるのは負担だ」「少人数の施設でもできる?」 と悩む声が多く聞かれます。
本記事では、厚労省資料「委員会のポイント・事例集」をもとに、 委員会のつくり方・話し合う内容・運営のコツ・事例 をわかりやすく解説します。

生産性向上推進体制加算取得ガイド

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1.加算を取得するための委員会の目的

生産性向上推進体制加算では、「委員会の設置」が算定要件として義務付けられています。また、生産性向上推進体制加算の取得の有無にかかわらず、制度上は令和8年度末(2027年3月31日)までの3年間、経過措置として「努力義務」とされています。

生産性向上の委員会には、現場の働き方を改善し続ける仕組みを法人として備えることが求められています。

  • 利用者の安全確保
  • 介護サービスの質の向上
  • 職員の業務負担軽減
  • テクノロジー導入による効率化
  • 業務改善の継続(PDCA)

といった目的に沿って、継続的に取り組む「仕組み」として委員会を実施することがポイントです。

つまり、委員会は「加算や減算対策のための形式的な会議」ではなく、 施設の経営と現場改善をつなぐ歯車かつエンジンのような役割なのです。

 

▼生産性向上推進体制加算について詳しく知りたい方はこちらの記事や資料がおすすめです。

生産性向上推進体制加算(Ⅰ)(Ⅱ)取得ガイド|要件と機器を解説

【実績報告・成果確認】生産性向上推進体制加算(Ⅰ)(Ⅱ)の評価項目と提出方法を解説

生産性向上推進体制加算取得ガイド

2.委員会の立ち上げタイミングと進め方

【設置タイミング】

委員会の設置タイミングは、事業所の状況によって柔軟に選べます。

これから生産性向上を始める施設の場合

改善の準備と同時に委員会を立ち上げるケースが一般的です。
例えば「テクノロジー導入前に課題抽出を行うための会議体」をスタートさせるイメージです。

 

すでに業務改善を進めている施設の場合

既存の取り組みの中に委員会を組み込み、 「これまでの活動を加算要件に沿った形で整理・体系化する」方法も多く採られています。

いずれも重要なのは、 「改善活動を継続して回せる状態」を作ること。 そのために、委員会はPDCAサイクルを軸として運営されることが望まれています。

 

▼委員会の具体的な取り組み方やすぐに印刷してご活用いただけるダウンロード資料はこちら

課題整理から始めるICT導入ガイド

【委員会の単位】

委員会の設置単位は柔軟に選択が可能です。法人でも、施設単位でも、共同での設置でも問題ありません。

厚労省は委員会の設置単位を固定しておらず、次のようなバリエーションが認められています。

生産性向上委員会の設置単位

参照元:厚生労働省「利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会のポイント・事例集」

法人(複数施設)単位

法人全体で生産性向上に取り組む場合に適した方法です。
複数施設で同じテーマに取り組み、成果を横展開しやすくなります。
生産性向上に関する取組を先行して行っている施設・事業所から、保管の事業所・施設へ展開することも可能です。

施設・事業所単位

現場ごとの課題が異なる場合は、個々の施設で委員会を設置する方法が効果的です。
ユニットの課題やスタッフ構成に応じた柔軟な議論ができます。

近隣施設との共同開催

小規模事業所や単独での運営が難しい場合、 別法人と共同で委員会を開催することも可能です。
地域で課題を共有しながら改善を進められるというメリットがあります。

このように、事業所規模や人員体制に応じて「現実的に運用しやすい形」を選べるのが特徴です。

3.委員会の開催方法と形態

生産性向上推進体制加算の取得にあたっては、委員会の開催頻度を次のように定めています。

開催頻度

3か月に1回

参照元:令和6年度介護報酬改定 生産性向上推進体制加算について

開催の形態についての決まりはなく、生産性向上の会議単独でも、他の会議と共催でも大丈夫です。

委員会は「専用の会議」を新たに設けても良いですが、現場の負担を減らすために「既存の会議を活用する」方法もあります。

たとえば

  • 事故防止・リスクマネジメント委員会と合同開催
  • 職種別会議や定例会議と同時開催

特に小規模事業所では、 「事故防止委員会の後ろ30分だけ、生産性向上委員会として議題を扱う」といった運用が現実的です。
厚労省も、他の会議と組み合わせる柔軟な方式は現場負担を減らす観点から有効と記しています。

参照元:令和6年度介護報酬改定 生産性向上推進体制加算について
参照元:厚生労働省「利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会のポイント・事例集」

4.委員会の開催頻度と継続のポイント

開催周期は事業所ごとに異なります。

多くの事例で見られるのは次の頻度です。

  • 月1回
  • 月2回(積極的に改善を進めたい施設)
  • 年4~5回(小規模事業所など)
  • 必要に応じて臨時開催

継続的に改善サイクルを回すための適切な頻度で開催することが重要です。

ただし、生産性向上推進体制加算の取得にあたっては、3か月に1回の開催は必須ですので注意しましょう。

生産性向上推進体制加算を取得するならば、議事概要の作成が求められます。厚生労働省への報告の際に、委員会の検討状況を確認するために議事概要の提出が必要となりますので、忘れずに作成をしましょう。

5.委員会実施の流れ

生産性向上の委員会では、議論を始める前に、現場職員の意見を委員に共有したり、必要に応じて現場職員にも参加してもらう準備が重要です。

委員会の開催後は、必要に応じて法人や他委員会との共有、メーカー等の外部への相談を行います。 また、委員会での議論結果は現場へ確実にフィードバックし、改善活動の見直しや次のアクションにつなげることが効果的です。

生産性向上のための委員会の実施の流れ

参照元:厚生労働省「利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会のポイント・事例集」

6.PDCAに基づく委員会の具体的な取り組み

委員会は、前章で示した「実施の流れ」に沿って現場の意見を吸い上げ、改善につなげていきます。そのうえで、具体的な検討や実行内容はPDCAに基づいて整理することが重要です。ここからは、このPDCAに沿って、委員会で扱う具体的な取り組み内容を解説します。

生産性向上委員会は、単発の会議ではなく、継続して改善を回す仕組みとしてPDCAを軸に運営をします。 特に大切なのは、現場である介護施設と法人の両方が改善のサイクルを自走できる状態を作ることです。

計画 → 実行 → 検証 → 改善の流れを、継続的に行える体制を整えることが重要です。

「Plan」 課題把握・役割分担の整理・テクノロジー検討

委員会ではまず、現場の実態を把握するために 業務を可視化し、誰がどの業務をどれだけの時間で行っているかを分析します。

これは、単なる業務の棚卸しではなく、

  • 負担が集中する時間帯
  • 不必要な移動や記録作業
  • 人員配置と実際の業務量のギャップ
  • 事故・ヒヤリハットが起こりやすい状況
  • ICTを導入すれば効果が出そうな業務

といった改善ポイントを浮かび上がらせる重要なプロセスです。

課題を見つける具体的なステップについては、下記資料が役立ちますので、是非参考にしてみてください。

課題整理から始めるICT導入ガイド

課題を把握した上で、

  • 介護助手の活用
  • 一部業務の外部委託
  • 役割分担の見直し
  • テクノロジー導入範囲・対象利用者の検討

などを議論します。

テクノロジー導入の際には、 委員会メンバーが中心となって試験導入(トライアル)を行い、 メリット・デメリットを丁寧に確認することも推奨されます。

「Do」 研修・運用開始・改善

計画が固まったら、実際の運用に進みます。

  • テクノロジーの操作説明
  • ケアに組み込むための手順書の作成
  • 動画マニュアルの作成
  • テクノロジーが苦手な職員へのフォロー
  • メーカーへの研修依頼

導入初期は現場の戸惑いが大きくなるため、 委員会が伴走役として現場を支える姿勢が重要です。

「Check」 効果検証

導入後は、効果の評価を行います。

  • 職員アンケート
  • 利用者への影響調査
  • 作業時間の変化
  • アラート対応状況(見守り機器)
  • ヒヤリハットの増減
  • 費用対効果(コストと成果の比較)

「機器を入れたから成功」ではなく、 「活用できている状態か」を検証し続けることが委員会の重要な役割です。

「Action」 改善・見直し

検証結果を踏まえて、

  • 手順書の改訂
  • 再教育
  • 機器の運用方法の変更
  • 別の機器への入れ替え
  • 計画そのものの見直し

などを行います。

PDCAの一連の流れは、委員会が中心となりながらも、 常に現場職員の声を取り入れながら進めることが成功のポイントです。

7.事例から見る委員会の名称・参加職種・設置の背景

生産性向上委員会は、実際に施設ごとの目的に応じて名称や構成が異なります。下記は委員会を設置しうまく運用している施設の事例です。

名称

生産性向上に取り組む委員会は、施設の規模や運営方針に応じてさまざまな名称で運用されています。 代表的な名称には、次のようなものがあります。

  • ICT会議
  • 業務改善委員会
  • ロボット活用推進会議
  • スマート介護推進会議

名称に決まりはなく、 「何を目的とした委員会なのか」 「自施設ではどのテーマを中心に議論するのか」 が伝わる名前であれば問題ありません。

参加職種

委員会は多職種で構成されることで、改善の幅が広がり、現場で使える取り組みにつながりやすくなります。

  • 管理者
  • リーダー
  • 介護職
  • リハ職
  • 相談員
  • ICT担当
  • 必要に応じてメーカー担当者

特にテクノロジーを導入する場合は、現場職員だけでなく専門スタッフが参加することで議論が進みやすくなります。

委員会が立ち上がるリアルなきっかけ

多くの施設では、次のような理由から委員会の必要性が高まり、正式な設置へと進んでいます。

  • 新設施設でICTの検討が始まり、その延長で委員会としての枠組みが必要になった
  • 機器を導入したものの「十分に活用できていない」ことが明らかになり、改善体制の構築が求められた
  • 管理者だけでの判断に限界が生じ、現場の声を継続的に反映できる場として委員会が必要になった

共通しているのは、 「現場の課題を、現場だけに任せない仕組みが必要だった」 という点です。

委員会は、課題を共有し、改善策を継続的に検討できる場として、多くの施設で重要な役割を担っています。

参照元:厚生労働省「利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会のポイント・事例集」

8.まとめ

生産性向上推進体制加算 委員会のすすめ方

生産性向上推進体制加算の委員会は、単に制度上の要件を満たすための会議ではありません。

介護現場の負担軽減、ケア品質の向上、安全の確保といった「現場が直面する本質的な課題」を継続的に改善し続けるための中核となる機能です。

委員会の役割は、課題を可視化し、解決策を検討し、法人全体の方針と現場運営を結びながら、改善を確実に実行・検証し、次につなげることにあります。

また、委員会はどの単位で設置するか、どの会議と組み合わせるかなど柔軟に運営できますが、柔軟性は「負担を軽くするための工夫」であって、委員会の目的や質を下げてよいという意味ではありません。重要なのは、定められた頻度で必ず開催し、PDCAに基づく「改善の仕組み」を確立し、継続的に回し続けることです。

生産性向上は一度で完了するものではなく、 委員会が機能していることこそが、生産性向上推進体制加算の本質的な要件です。

本記事で紹介した運営方法やPDCAの進め方、議論すべきテーマを踏まえ、自施設の委員会が「現場変革のエンジンとして機能するよう、組織として積極的に取り組んでいくことが求められます。

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