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なによりも尊厳を大切に
チーム医療と寄り添う「見守り」の両立へ

羽島市民病院 様

お話を伺った方

羽島市民病院 医療安全推進室 医療安全管理者
山本看護師長



導入前の課題

  • 身体に触れるセンサーに患者様が違和感を覚え、外してしまう
  • 見守り方法が拘束的に見え、ご家族の心理的負担になっていた
  • センサーの再設置や電源入れ忘れなど、運用ミスが発生していた

導入効果

  • 患者様に触れずに見守りができ、尊厳に配慮できるようになった
  • 身体状況に応じて、見守りモードを柔軟に変更できるようになった
  • センサーの設置・電源に関するミスが減少し、負担軽減につながった

患者様とご家族の尊厳を守る「見守りシステム」を求めて

羽島市民病院は、岐阜医療圏南部の地域中核病院です。 この地域でも高齢化が進み、認知症の患者様の入院が増加しています。認知症に加え、入院による環境変化や身体的不均衡に伴うせん妄、疾患に起因する周辺症状など、患者様の状態はさまざまです。

そうした患者様の転倒・転落を防ぐため、当院ではこれまで多様な対策を講じてきました。ベッド側面に設置する柵をはじめ、患者様とセンサーをケーブルでつなぐ体動センサー、ベッドと布団の間やベッド下に敷設するマット型センサー、赤外線や超音波を用いた人感センサーなどです。

しかし、安全確保のためとはいえ、患者様ご自身が違和感を覚えるケースも少なくありませんでした。患者様の身体に直接触れるセンサーや付属ケーブルを外してしまったり、感知部分を避けるように行動されたりする場面も見受けられました。また、「檻に入れられている」「紐でつながれている」ように映る状況は、ご家族にとっても心理的な負担が大きいのではないかと感じていました。

そのような中、福祉機器の専門展示会で、当院の介護福祉士と理学療法士が 見守りライフ と出会いました。

患者様に触れない見守りがもたらした安心と自由

まずはデモ機を借用し、入院病棟で試験的に使用することになりました。 患者様とご家族の反応に当初は戸惑いがあったという看護師からも、「患者様の自尊心を傷つけることなく見守ることができる」といった評価が聞かれました。

介護福祉士および理学療法士からは、「動き出し」「起き上がり」「端座位」を知らせる各モードの切り替えが容易である点について、「患者様のリハビリの進行度や身体機能の回復状況に応じた見守りができる」と評価されています。
また、患者様不在時や清掃後に、センサーの再設置や電源・スイッチの入れ忘れが起こるといった、スタッフ側の初歩的なミスがなくなった点も大きなメリットでした。こうした複数の評価が重なり、導入を決定しました。

センサーの外観は車輪止めのようで、患者様の目に留まりにくく、違和感がありません。 患者様に直接触れないため、ナースコールが鳴る前にスタッフが最適なタイミングで訪室でき、患者様が驚かれることもあったほどです。

現場の運用に寄り添うトーテックアメニティのサポート

患者様のベッド周辺には多くの医療機器のケーブルが配線されているため、導入当初は見守りライフのメインボックスやケーブル類をベッド下に設置していました。しかし、清掃スタッフが断線を気にしながら作業する必要があり、特に床清掃がしづらいという課題が生じました。

この点をトーテックアメニティの担当者に相談したところ、ケーブル類を束ね、ベッド側面に沿って目立たないよう配置する工夫を提案・対応していただきました。 こうした運用上の細かな課題にも、その都度真摯に対応してもらえる点は心強く感じています。
今後の要望としては、ベッド形状の多様化への対応です。脚部がベッド内側に付いているタイプや、極端に低床なベッドでは、脚部へのセンサー設置に手間がかかる場合があります。メーカーとして、さらなる改良を期待しています。

チーム医療と寄り添う「見守り」へ

当院では、精神看護専門看護師と連携し、患者様への行動制限を最小限に抑えるための取り組みを行ってきました。 その一環として、転倒・転落防止対策を講じている病棟に対し、医療安全管理者と看護師長が毎週ラウンドを実施しています。 ラウンドでは、患者様の状態に合った対策が取られているかを確認・助言しており、その中で見守りライフのモード設定変更を提案する場面もあります。 今後は、他の見守りシステムを利用している患者様についても、段階的に見守りライフへの移行を進めていきたいと考えています。

見守りライフの導入によって、看護師の意識にも変化が見られました。導入前は「転倒させないこと」が最優先でしたが、導入後は「万が一転倒しても、大きなケガにつながらない環境づくり」へと視点が広がっています。 たとえば、見守りライフと併せて、ベッドから下りた際の滑り止めと緩衝を兼ねたマットを使用するなどの工夫です。こうした取り組みは、患者様の自律尊重の原則により近づくものと考えています。

見守りデータを活かした、これからの地域医療へ

現在、当院での見守りライフはナースコールとの連動が中心ですが、地域包括病棟に勤務する介護福祉士からは、「健康見守り機能」や「同時見守り機能」を活用し、患者様の生活パターンの把握まで進められれば、より地域医療の質向上につながるのでは、という声も挙がっています。

見守られる患者様、見守るご家族、そして医療スタッフそれぞれの尊厳を大切にしながら、安心できる見守りのあり方を、今後も追求していきたいと考えています。

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